12月始めに「スウェーデン大使館 緊急企画Facebookライブ」があり、アンデシュ・ハンセン氏著書「スマホ脳」の翻訳をされた久山葉子さんのお話を聞く機会がありました。
久山葉子さんは、スウェーデン在住の書籍翻訳家です。
「アンデシュ・ハンセン氏は精神科医で前作の「一流の脳」は60万部も売れ、TVではホストとなって脳のドキュメンタリーを持っていたり、ラジオに出演したり雑誌に載ったりと大人気!」
「ここ10〜20年の間に急激にスマホが普及し、それと共にストレスが急増しており、スマホと上手にどうつきあうか。運動の大切さを説いたアンデシュ・ハンセン氏の言葉はスウェーデン社会にインパクトを与えた」「私も実践しています」と力説されていました。
また、スウェーデンの教育についても触れながら著者の紹介をされていました。翻訳本は原書に入っていないコロナについての内容を追加されたそうです。
そして
「1人でも多くの人に読んでもらい元気になってほしい」と話を結ばれました。
それで本を購入して読んでみました!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・開くと2ページにわたり1万個の点⁉︎一瞬なんだろう?と思い次のページへ。
この本の主人公は「脳」(脳から見て…)
「人間の脳や生物学的な基本条件といった知識を深めること」で、色々な現象やデジタル社会から人間が受ける影響を理解できるようになる。
ということで…
最初にあった一万個の点・・・は、その大部分を人間は狩猟採集民として(の脳を持って)生きていて現代社会は最後のほんの数個。如何に短いかということを訴えています。
逆に考えれば脳はそこまで変化していないのに、急激に環境が変化したということかな??
脳から見て現代社会はどうなんだろう??
脳の構造はそもそも人間が生き延びるために進化したもの。
著者によれば、感情は元々生き延びられるよう行動させる戦略。(怖い→心拍数上昇→闘うor逃げる)
ストレスは脳にとってここは危険かもと目配りしている状態。(ネガティブな方が生き残れる)
また、未知のものを知ろうとする行動が組み込まれており、そのことが生存の可能性を高めてきた。…という事でした。
そしてスマホの出現で、脳の中でドーパミンが小出しに出され、絶えず"何が大事で何に集中すべきか"の選択に迫られるようになっている。無意識のうちにもスマホを無視する事に知識の処理能力を使っているという。それほどスマホは脳にとって刺激的。
人間がスマホを長時間手に取り絶えず刺激を受け続けている急激な生活変化に脳はうまく適応できていない。
それは睡眠障害やうつの増加などにも影響している。
体を動かすことで過度なストレスを軽減したり、脳内物質が正常に働き、集中する力をつける事ができる。
この本に出会うきっかけはFacebook!
スマホは本当に便利なものです。
しかし、スマホが人間の精神状態にどう影響しているか科学的に書かれているこの本を読んで、「スマホに使われるのではなくて使いこなす力」が必要だと痛感しました。
また、脳のためにもしっかり五感(味覚・聴覚・嗅覚・視覚・触覚)を使って体を動かし脳に刺激を与える事が必要だとあらためて思わせてくれる本でした。